楽しいBADUIの世界

1日1 BADUI(ユーザインタフェースの失敗学)

人の注意は選択的に働く

      2014/03/24

今回は,実際にBADUIだったわけではありませんが,私が勝手に勘違いをしてBADUIを作り出してしまっており,またそれが事例として興味深かったので紹介.

東京から,バンコク経由でプーケットに向かおうとした時のこと.7時間のフライトの後,早朝にバンコクに到着.空港内の電光掲示板から,チケットと照らし合わせつつプーケット行きの便が何番ゲートから出発するかを探します.この時,そもそも掲示板が英語とタイ語で交互に切り替わっていたこともあってか,プーケット行きを探すのに微妙に苦労しましたが,それは特に問題があるわけではありません.

搭乗券

搭乗券

出発便情報

出発便情報

7:25搭乗開始の便が見当たりません.ん? とか思いながらその周辺を見ると「7:45 PHUKET」が(ちなみに,英語版は記録していなかったので,タイ語版ですがその該当部分は下図矢印の場所.

プーケット行き

プーケット行き

7:25の便は無いのですが,タイ国内の便だしこの7:45のプーケット行きかなと解釈.ここでもうひとつ悪かったのが,東京出発の便が0:45だったことを混同し,7:45出発であることをなんの疑いも持たなかったこと.

で,この飛行機の搭乗ゲート前で2時間近く待ち,並んで搭乗しようとした時,最終チェックのゲートで「あなたこの便違うわよ.あなたの便は「PG271」で,「TG201」じゃ無いわよ!」と言われ,慌てて「PG271」を探す事に.

電光掲示板でチェックするものの,その時間にそれっぽいものがありません.「やばいやらかした.もしかしたら飛行機行ってしまったか?」と焦りまくった私は,Information Centerへ.チケットを見せると,スタッフの人が調べてくれ「この便はA2から出るわよ」と教えてもらい,そちらに急行.このゲートは結構離れていたので焦りまくりましたが,なんとか無事間に合いました.

あとでよくよくe-ticketを確認すると,プーケット行きは8:05出発でした.出発時間をしっかりチェックしていれば間違えなかったのでしょうけれど,ついついこの搭乗券を頼りにしてしまったためにハマってしまったというお話でした.

プーケット行きは2つ

プーケット行きは2つ

人の注意は選択的に働くという好例でした.ちなみに,私以外にも最低2名は間違っていた人が居たらしく,同じ間違ったゲートで見かけた人が同じ飛行機に乗っていましたとさ.

欲を言うなら,搭乗券に出発時間も掲載しておいていただければ今回のような問題は起きにくかったのかもしれませんが,一方で出発時間を書いてしまうとその時間に搭乗口に行こうとする人が出てくるかもしれませんので悩ましいところです.

BADUIを集めて整理した「失敗から学ぶユーザインタフェース」が発売されました

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