楽しいBADUIの世界

1日1 BADUI(ユーザインタフェースの失敗学)

中身が見えないUSBメモリ

      2009/11/19

VLDBという国際会議で配布されていたUSBメモリ.

usb_memory

USBメモリの中にプログラムや論文などが入っているということで,この中からデータを取り出したいのだがUSBメモリとして差し込んでもデータが見えない.ほとんどの人は問題ないよと言っていたのだが,私以外にも見えないと言っている人がいる.

なんでだろうとしばらく考えていると,USBメモリの横に不思議なスライドがあることに気づく(写真では見え辛いですが手前の方).試しにこのスライドを動かして再度PCに差し込んでみたところ中身が見えた!

つまり,このスライドがロックということなんだろうけれど,ロックをかける意味がわからない.ロックをかけている間書き込み禁止にするとかならまだしも,読み込みもできない.つまり,間違って消してしまわないように・・・といった用途に使えるわけではない.一方,拾った人に中身をのぞかれないように・・・とも考えたのですが,このロックを外せばすぐに見えてしまうわけで,そういったデータの保護にも使えない.なかなか何の意味があるのかわからないインタフェースです.

もっともややこしかったのが,カンファレンスバックとともにこのUSBメモリが配布された際,ロックがかかっているものと,ロックがかかっていないものがあったということ.なんでそんなことしたんだろうかと気になって仕方がありません.

もしかして,ランダムにそういったUSBメモリを用意して配布し,何人が使い方がわからず受付に訊きに来るかというテスト!?

BADUIを集めて整理した「失敗から学ぶユーザインタフェース」が発売されました

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