楽しいBADUIの世界

1日1 BADUI(ユーザインタフェースの失敗学)

携帯電話を持っていないとチェックインできない宿

   

学生さんからのタレコミは昨日までので一旦終了.また機会があれば紹介させていただきます.

さて,昨日より仕事で UC Berkeley に来ており,家を探すまでの間の仮の宿として Piedomont House というホステルに宿泊しています.この宿にチェックインするのが厄介だったので紹介.

このホステル,防犯対策として玄関がオートロックになっています.チェックインが出来るフロントは当然宿の中.そのため,何らかの手段で鍵を開けて中に入る必要があります.で,そこに用意されている手段が下の写真の通り.

入り口には電話しろとのサイン

入り口には電話しろとのサイン

フロントに電話するか,キーパッドでロックを解除せよとのこと.私の携帯電話はローミングに対応していないため,海外では無線LANに接続する以外の用途はありません.そのため,電話でフロントに連絡することができません.一方,ロックを解除するキーコードなんぞ知るわけがありません.また,ベルなどで呼び出す仕組みが無いので,携帯電話を持っていない場合,全くもって宿の人に連絡する術がなく,チェックインすることはおろか,宿の中に入ることさえできないという困った設計になってました.

重い荷物を放置していくわけにはいかないため(このご時世爆発物と勘違いされる可能性もありますし・・・),電話をかけるために公衆電話を探すことは難しい.また,小さい宿なので,なかなか宿泊客が出入りしない.結局,宿泊客のひとりが帰ってくるまで,1時間ちょっと宿の前で待ちぼうけを食らわされてしまいました.ちなみに,翌朝私が出発する際,ドアの前で待ちぼうけをしていた人がいましたので,同じような目にあっている人は結構いるのではと思います.

このご時世だし,少人数で経営しているホステルなので,防犯強化および自動化したくなる気持ちはわかるのですが,せめて呼び出しベルくらい用意しておくか,予約用Webサイトにその旨を明示しておいてよと言いたくなりました.

BADUIを集めて整理した「失敗から学ぶユーザインタフェース」が発売されました

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