楽しいBADUIの世界

1日1 BADUI(ユーザインタフェースの失敗学)

騙す気マンマンなグラフ

   

Excelなどの表計算ソフトを使うことによって,手軽に割合などを表現する高度なグラフを作成することができるようになってきました.そうしたグラフを使ったプレゼンや資料などで,わざとやっているのか,それともその効果に気づかずやっているのかわからないものがあります.今回は,そんな手軽に作れてしまうとあるBADUIを紹介.

よく,下のような3次元のグラフを見かけます.さて,某大手のシェアと,我が社のシェアどちらが多く感じるでしょうか?

3Dの円グラフ

3Dの円グラフ

多くの人は,プレゼンしている人が見せている我社の方が,某大手よりシェアが多いように見えるか,ほぼ同程度と見えるのではないかと思います.

で,実際はどんな感じかというのを棒グラフと2次元の円グラフとで表示してみた結果が下記のような感じ.

3種類の方法で提示

3種類の方法で提示

B:某大手が,C:我社よりかなりシェアが多いことがわかります.

3次元の円グラフを使うと,手前部分に配置されている扇型の側面が見えるため,手前部分に配置されている領域の広さが広く感じられるんですよね.3次元の円グラフを使ってはいけない理由がここにあります.そんなこんなで,私は3次元の円グラフを使われている統計は,信じないことにしています.

ちなみに,下のようになっているものもあります.

何故

何故

折角シェアを上回っているのに,何故,我社のシェアを少なく見せたいのか・・・.

BADUIを集めて整理した「失敗から学ぶユーザインタフェース」が発売されました

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