現在務めている大学を2013年3月31日をもって退職し,2013年4月1日から新しい大学に移ることになりました(BADUIアワーでご一緒させていただいている福地さんらと一緒の所属に).まぁ,それ自体は大した問題ではないのですが,その退職に関する手続きをしていたときに遭遇し,無理だと絶望しそうになった話を紹介.
現在の所属は国立大学で,次の所属は私立大学なので年金のシステムが変わるのだとか.まぁ,それ自体はそういうものなんだなと思っていたわけですが,書類を提出する際に「では,60歳になったら合算しますので,この用紙はしっかり保管し,忘れずに最後に所属していた学部・学科に申請してくださいね」とのこと.思わず目が点になりました.
60歳になるのは2037年.そんな先まで覚えてる自信はありませんし(ただでさえ忘れっぽいのに),保管しておくように言われた用紙も随分とペラペラの書類ですぐに無くす/ボロボロになってしまいそうで,なんとかならないものかなと思ってしまいました.
実際,24~25年後に今の所属があるのかどうかさえ怪しいですし,WindowsやMac OSなども存在しているかどうか怪しいし,そのうえで動くリマインダのソフトウェアなどはその頃には動かなくなっているでしょう.Webサービスもそれまで存在するかどうか怪しいと思います(そもそもWebなんて25年後に残っているのだろうか?).ハードディスクもその頃には壊れてしまっているでしょうし,そもそも,コンピュータさえも今のような状態で存在するかどうか怪しいように思います.紙さえも,その頃にはもしかしたら殆ど存在しない貴重品になってるかもしれません.ってか,2037年に連絡しろと言われたのだけれど,メールや電話が残っているのかさえ怪しいように思います.
記憶することが苦手な人間に対し,長期的に記憶および管理しておくことを要求するという意味でかなり厳しいBADUIだと思いますが,それはさておき,かなり長期的なリマインダとはどうあるべきかを考えるきっかけになった,とてもおもしろい出来事でした.