楽しいBADUIの世界

1日1 BADUI(ユーザインタフェースの失敗学)

キーボードのキー配列

      2010/01/19

BADUIと言うほどのものではなく,仕方ないものですが・・・

キーボードのキー配列としてはQWERTY配列とDvorak配列が有名です.QWERTYとDvorakは配列が全く違うので間違うことは無いのですが,海外にはQWERTYに似ているけれど,ちょっと違うキーボードのキー配列があって困ったことがありました.

下の写真は,2001年にスイスはチューリッヒのあるホテル(ホテル名を失念)に置いてあったパソコンのキーボード.配列の違いに気づかれますでしょうか?

AZERTYキーボード

AZERTYキーボード

今でこそ,国内外問わず無線LANや有線LANが普及しているので,自分のパソコンを使えばいいんですが,当時はまだそうしたものが十分には普及していなかったので,ホテルに備え付けのパソコンを使ってネットをする必要がありました.で,特に何の疑問も抱かずこのキーボードを利用して入力しようとすると,なんか予想外の文字が入力されてしまう.

あれっと思ってよくよく確認すると,ほとんどの英字に関しては配置が同じものの,端の4つのキーの位置が微妙に変わっており,また「M」が定位置から右端へと移動している.この当時は知らず,後に知ったのですが,AZERTY配列のキーボードというフランス語圏で良く利用されるキーボードの配列です.

下手にブラインドタッチ(タッチタイプ)ができてしまうと,大抵のキーが同じであるがために,この罠に思いっきりはまってしまいます.ほとんどの配列が同じですし,見た目が似ているだけに難しい.また,Windowsだと多用するCtrl+AがCtrl+Qに,Ctrl+ZがCtrl+Wにマッピングされてしまい,操作ミスを何度もしてしまい,イラッとしてしまいました.

似ているけれどちょっと違うと言う点で,その場所に住んでいる人にとっては問題ないんだけれど,そうじゃない人間にとっては使いにくいUIでした.

BADUIを集めて整理した「失敗から学ぶユーザインタフェース」が発売されました

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