トイレットペーパーの交換の方法がわからないトイレットペーパーホルダー

   

これまでに色々と報告してきた通り,トイレはBADUIの宝庫です.今回報告させていただくBADUIも,そんなトイレのBADUIの1つ.

先日,WISSというユーザインタフェースやインタラクション技術,デザインに関する専門家(研究者)が集まる宿泊形式の会議に参加していました.その会場で,「トイレットペーパーの交換方法がわからない!」と,とあるBADUIが話題になっていました.ちなみに,そのトイレのトイレットペーパーホルダの写真はこんな感じ.

トイレットペーパーホルダの上にトイレットペーパーが・・・

トイレットペーパーホルダにトイレットペーパーがセットされておらず,その上にトイレットペーパーが・・・

トイレットペーパーホルダーは2つともトイレットペーパーがセットされておらず,その上に2つの新品のトイレットペーパーと,1つ使いかけのトイレットペーパーが転がっています.ここまで使いかけのトイレットペーパーの量が減るまで,誰もセットの方法がわからなかったのでしょうね・・・

好奇心旺盛なユーザインタフェースの専門家たちがトイレに行っては,このトイレットペーパーホルダーのどこかにボタンがあるのではないのかとか,予想とは違う方向にスライドするのではないかとか,鍵が必要で鍵穴がどこかにあるはずだなど試行錯誤したのですが,鍵穴もなく,ボタンも見つからず,スライドもせずで,その交換方法を発見できていませんでした.

下の写真は,横からトイレットペーパーホルダーを見た様子.横にスライドすることができません.

横から見たところ.ロックされてます

横から見たところ.ロックされてます

ボタンらしきものも見当たらず,鍵穴もありません.

下からみた様子

下からみた様子

参加者のみんなが諦めかけたそのとき,お茶の水女子大学のS先生が交換方法を発見.ちなみに交換方法は「真ん中の支柱となる部分の後ろに手を入れて上の方を探り,ボタンらしきものを押すと外れる!」だとか.

これが外している様子.

後ろに手を入れてボタンを押す

後ろに手を入れてボタンを押す

するとロックが外れ,手前に飛び出してきます.

これで交換可能に!

これで交換可能に!

よく見ると,ボタンらしきものが存在する(図中の赤丸)

よく見るとボタンが!

よく見るとボタンが!

もしかしたら,気軽にトイレットペーパーを取れなくすることによって,トイレットペーパーの盗難を防止するためにこうなっており,一般利用者が交換することは想定していないのかもしれません.実際,この手のトイレットペーパーホルダーは公園などで見かけることもあるように思います.ただ,このトイレがあったのは公園などの公共空間ではなくホテル内なので,普通は盗難する人もいないと思います.また,このトイレットペーパーホルダーの上に置かれたトイレットペーパーの山はもっと手軽に盗めるようになっているので盗難防止というわけでもなさそうです.本当に盗難防止をしたいのであれば鍵などでロックをする必要がありますしね.

まぁ考えられるのは,盗難防止などを考えてシステムを導入したけれど/特に何も考えずそれっぽいのを導入したけど,運用している側がわかっておらず/不要と判断して現在のような運用になっているといったところでしょうか.とはいえ,盗難がないからトイレットペーパーを置いておき,利用者に交換してもらうというのは,このUIでは正直難しいように思います.利用者の交換を想定しない場合は,もっと頻繁にトイレのチェックをする必要がありそうですね.

トイレットペーパーが切れていなければ気付かれなかったであろう,とても興味深いBADUIでした.

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