楽しいBADUIの世界

1日1 BADUI(ユーザインタフェースの失敗学)

押せるボタンはどれでしょう?

      2016/01/04

ディスプレイ上にボタンを提示する際に,そのボタンが押せるのか,押せないのかを手がかりとして正しく提示することは重要で,提示の仕方が悪いととたんに使いにくいユーザインタフェースとなってしまいます.今回学生さんがタレコンでくれた事例もそういったもののひとつ.

さて,下の画面はとあるゲームの一場面です.「ぼうけん」と「スペシャル」という2つのボタンが画面上部にありますが,この状況で押せるボタンはどちらでしょうか?

押せるボタンはどちらか?

押せるボタンはどちらか?

答えは「スペシャル」の方であり,アクティブになっているものが明るく見えるというものでした.

さて,続いて同じゲームの次の画面を見て下さい.「メンバー」「掲示板」「ギルド管理」「ギルドかきこみ履歴」という4つのボタンがあります.この中で押すことが出来るボタンはどれでしょうか?

押せるボタンはどちら?

押せるボタンはどちら?

特に難しくなったかもしれませんが,この中では「メンバー」「掲示板」「ギルド管理」という3つのボタンが押すことができるもので,「ギルドかきこみ履歴」は押すことが出来ないボタンでした.

つまり,同じゲームの中の,似たようなボタン形状でありながら,明るさ/暗さによる振る舞いに違いがあります.そのため,最初の画面において「スペシャル」へ切り替える方法がわからず(または,切り替えることが出来ることに気付かず)悩んでしまうというものでした.

「ぼうけん」と「スペシャル」はタブのように切り替えるものとなっているので,デザインをそうしたものに変更するとか,明るさは同一にしておいて,周辺を何らかの目立つ色でわかりやすく囲うことで,現在そちらを選択しているといったことを明示すると良いように思います.

なんにせよ,一貫性が取れていないと混乱してしまうという面白い事例でした.

BADUIを集めて整理した「失敗から学ぶユーザインタフェース」が発売されました

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