システムを設計するうえで,ユーザの「やっぱやめた」を可能とするインタフェースを用意しておくことはとても重要です.実際,ユーザビリティチェックを行う際の指針とされたりする Jacob Nielsen の Ten Usability Heuristics というガイドラインで User Control and Freedom という内容で,ちゃんと避難口は用意しましょうねと言っています.
さて,先日パソコンを設定していた時のこと,起動するとすぐに,ウィルス対策されていないよ.と,下のスクリーンショットのようにSymantecのNorton Internet Securityが警告を出している.
もしかしたら,しばらくフリーで使えるのかなと試しに「次へ」を押してみる.
そこに90日の更新サービスと書いてあるので,これってなんだろう?と疑問に思って,試しに「次へ」を一応クリックしてみたところ下のような画面が出てくる.
つまり,登録しないとだめですよと言うこと.そりゃそうだよなぁと,登録はやめて他のソフトウェアをインストールするため,キャンセルしようとしたのですが,画面右上の×ボタンも機能していないし,キャンセルや戻るボタンも存在しません.つまり,このインタフェースは逃げ道が用意されていません.
キャンセルの意味を込めて「次へ」を教えてみたのですが,当然下記のようなメッセージが出てきて終了できません.
結局,Ctrl+Alt+Deleteでこのウィンドウを消すはめになってしまいました.なんたる面倒なシステム!こういう逃げ場をなくしてしまうシステムって初心者の不安を煽る典型的な駄目BADUIであるように思います.
@masui さんや @T_SONOYAMA さんに言及されていますが,これはBADUIというよりは詐欺的UIですね.