人の手首や腕の関節可動域を無視した開けるのが難しいドアレバーハンドル

投稿者: | 2012年12月6日

学生さんからのドアレバーハンドルに関するタレコミ.

ドアノブやドアレバーハンドルなどにも使いにくいBADUIが多く,予想と違う挙動をして悩んだり,吃驚する(勢いつけて開けようとして頭を打つことも)こともありますが,今回学生さんにたれこんで頂いたBADUIもそんな感じのBADUI.

下のような写真のドアレバーハンドルを見て,ドアを開けようと思った時,レバーハンドルをどちらの方向に動かすでしょうか?

ドアを開ける前

私なら,下の写真のようにドアレバーハンドルをひねります.

ドアを開けようとしているところ

ただ,上の写真を見ていただいてもわかるように,この状態までドアレバーハンドルを動かした時に,ドアのラッチ(ひっかかる部分)が引っ込んでいないのが分かるでしょうか?つまり,この状態では,ドアは開きません.

正解は下の写真のような感じ.

これでドアが開く

人間の手首や腕の関節の可動域を考えた場合,とても不自然な格好となってしまいます.

写真を見ていただければわかると思いますが,このドアレバーハンドルは基本的に左手で操作することになります.人類の多くは右利き(1977年のHardyckらの調査では,左利きは10%程度)ですので,どちらかというと利き腕である右手の方が自由に動く&チカラが強い人も多いかと思います.このドアを開けるには,左手でそもそも力を加えにくい方向にドアレバーハンドルを動かし,さらにそこから手前に引くという操作が必要となるため,なんとも開けにくい(そこで暮らしている人に折っては日々とても面倒な)ドアになってしまっています.

なんでこんなことになってしまったのか,悩ましいBADUIでした.

人の手首や腕の関節可動域を無視した開けるのが難しいドアレバーハンドル」への12件のフィードバック

  1. 町の建具屋

    この現象は、単なるレバーハンドルの故障です。
    ラッチを動かす内部のバネが切れているためです。
    取り替えをお薦め致します。

  2. KT.

    室内飼いの犬や猫が飛びついて開けてしまわないように、意図的に設計されたハンドルではないでしょうか。設置されているのが、それを必要とする場所なのかどうかはさておき。

  3. nakamura 投稿作成者

    コメントありがとうございます.
    外からなので多分違うと思います.

  4. nakamura 投稿作成者

    コメントありがとうございます.逆方向のみ動かなくなるということがあるんですね.
    ちなみに,最初からこうだったようなので,メンテナンス不足なのかもしれませんね.

  5. 右手でかぶせるようにレバーを持つと開けやすいかもしれませんね。意図的にそうしたのかもしれませんがわかりづらいですね。

  6. nakamura 投稿作成者

    色々と何故なのかを考えると面白いですね.
    町の建具屋さんが「ラッチを動かす内部のバネが切れている」とコメントされているので,もしかしたら壊れてそうなってしまったのかもしれません.

  7. Junich1

    逆さま(かつ裏表)につけなおせば、普通に使えるかも。

  8. ののじ

    左開きなのに右開きのドアレバーを発注。180度回転させて無理矢理取り付けしたとか。

  9. 匿名

    左手で下から手のひらを上にする向きでつかんで押し上げるようにすれば、まだ開けやすそう。
    ただ、やはり故障じゃないですかね。みんなが「変なドアだ。」で思考が止まってしまって、
    故障だから直そう、まで行ってない、あるいはもっと単純に、まだ使えるんだから、と直さないのかも。

    そういえば、壊れたのが分からない、直そうと思わない、ってのも一種の BADUI ですかね。

  10. nakamura 投稿作成者

    なるほど(笑)
    BADUIの面白いところは,何故そうなってしまったのかを考えることができることだと思っています.

  11. nakamura 投稿作成者

    多分,みんなはそもそも「使いにくいな~」としか思っていないんだと思います.
    このケースも入居時点からそうだったみたいですし・・・

    「使いにくい」で思考停止してしまうのではなく,何故こうなってしまったのかを考え,どう考えてもおかしいから故障ではないかということに思い至ると,解決するのかもしれませんね.
    壊れたのがわからないのは確かにBADUIですね.

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