照明はスイッチがどの状態だとONでどの状態だとOFF?

投稿者: | 2015年2月16日

「失敗から学ぶユーザインタフェース」でもいくつか登場していますが,照明のスイッチはBADUIの宝庫です.今回紹介するのは,学生さんの家の照明のスイッチです

照明のスイッチ

照明のスイッチ

上図のスイッチは,Aが玄関の照明,Bが家の外の照明,Cが廊下の照明のスイッチとなっています.この3つの照明とスイッチについて,A(玄関の照明)がOFFであるとき,B(家の外の照明),C(廊下の照明)はONの状態でしょうか? それともOFFの状態でしょうか?

シーソースイッチ(左右に倒すことでスイッチのON/OFFを切り替えるスイッチ)の倒す方向がAは右で,BおよびCは左と異なっているため,AがOFFなのであれば,BとCはONであると考える人が多いのではないかと思います.しかし,この状態ですべての照明がOFFになっているというものでした.倒す方向と,照明のON/OFFが一貫しておらずなんとも困ったユーザインタフェースです.

さて,では先ほどの照明のスイッチについて,下図の状態の時は,照明はどのようになっていると考えるでしょうか?

照明はどのような状態か?

照明はどのような状態か?

最初の写真がすべてOFFだったため,こちらについてはAおよびBがOFFで,CがONであると考えるのではないかと思います.しかし,この状態もABCすべてOFFでした.もちろん,Cのスイッチに対応する照明が壊れているというわけではありません.

さて,何故このようになってしまったのでしょうか?

上図のCのスイッチに対応した照明(廊下の照明)については,実を言うと他の場所にもスイッチ(下図)があり,このスイッチを操作することでも照明の状態をON/OFF切り替えることができるものとなっているというものでした.

他の場所にあるスイッチ

他の場所にあるスイッチ

つまり,廊下の両端でONとOFFをそれぞれ切り替えることができるというメリットはあるのですが,その操作によってCのスイッチの状態が(左に倒すとON,右に倒すとOFF)と(左に倒すとOFF,右に倒すとON)が切り替わってしまうため,困ったことになってしまうというものでした.

結果として,この一番下の図にあるスイッチはあまり使われていないとのことですが,なんとも困った面白いユーザインタフェースでした.

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